何故かCeVIO AIのマニュアルには載ってない落とし穴(+隠し機能)
CeVIO AI, いいですよね。特にIAの英語が凄く使いやすくて便利です。
ただし、日本語音源……どうしてこんなにタイミングがズレるんだ……?
というわけで、今回の解説はCeVIO AIをお使いの方ならきっと身に覚えがある「タイミングずれ」の解決方法についてのまとめです。
一部音源でタイミングがずれる
特にIA日本語, 結月ゆかり麗等の新音源で発生する現象です。(東北きりたん、さとうささらについては不明です。情報求む!)
一目見ればめちゃくちゃズレてるのが分かります
一方でこちらが可不のTMGです、非常にぴったり。
一体どうしてこのような現象が発生するのかの原因は判明していないようですが、解決方法は既に判明しております。
解決方法
調号を設定することで大体直ります。(こんなやつ)
CeVIO AIはMusicXMLというスコアベースの楽譜データを使っているので、調号の設定が比較的重要になってくる模様です。
データの冒頭に飛ぶとデフォルトの調号を変更することが出来ます。
この曲の調号はG Majorなので設定します。すると……
完璧とはいいませんが、タイミングが改善されました!
どうやって調号って判別するの?
音楽理論を学んでください(そうとしか言いようがない)
ざっくりと説明すると
音楽には「スケール」と呼ばれるものがあって、基本的にはこの範囲内の音しか使われない。(たとえば「ドレミの歌」はCメジャースケールで、使用する音は「ドレミファソラシ」の7音です。)
このCメジャースケールが基本になって、これに#や♭が加わることでスケール(調号)が変わります。
本題に入りますが、とある曲のスケールを調べたかったら「どの音が黒い鍵盤になってるか」を見れば良いです。
例えば、とある曲で黒い鍵盤が使用されているのが「ソ#」だけの場合、これはト長調(G major)かホ短調(E minor)になります。
※この場合、♯が乗っかっているラインの音符は全て#が付くことにより判別します。
「ド#とソ#の場合は……」「ラ#から始まるときは……」など色々な場合がありますが、残りは自分で判別してください。
ただ、これにも1つだけ欠点がありまして「C major」の曲の場合は調号が変えられないのでズレたまま使用するしかありません。あるいは調号は違えど中身は同じ「A minor」を設定すればなんとかなるかもしれません。
調号判別するのが苦手な人はこの表を見てください(上が♯, 下が♭です)
※一応テクノスピーチさんには報告済みなので、その内なんとかしてくれることを祈ります。
隠し機能
この前の多分AIシンガーテックにても発表した内容も若干あります。
隠し音素
SynthVで使用できる一部の特殊音素ですが、AIラベリングの方式が同じため使用できます。(音素入力してもエラーっぽい見た目になりますが普通に使用できます)
pau:軽く声を止めるときに使われる?(正しく音が生成されづらい)
Sil:強制的に音をぶった切る
cl:声門閉鎖や長子音に使える
br:強制的に息継ぎさせる
※これらを他の音素と一緒にノートへと入力すると歌詞が1文字ずつズレることがあるので気を付けてください
母音の無声化
CeVIOでは「'」を入れることで母音を脱落できることは有名……というかマニュアルに書いてありますが母音の無声化については何も書いてないです。
一見出来ないように思えますが実は出来ます。
母音のアルファベットを大文字で入力するとなんと無声化されちゃうんです
たとえば「あした」と入力する場合[a][sh, I][t, a]と入力するとちゃんと無声化してくれます。
※音素の順番や組み合わせによって上手くいく場合と行かない場合がありますが、大体どの母音でもできます。
謎の記号
これは有名ですが、ctrl+Dを押すとノートに(S)という表示が出ます(上の画像参考)
CS7だとこれ以外にB,M,Eがあるらしいんですが意味は不明です。
テクノスピーチさん教えてくれませんか~~~~!!!!
結論
カバーを作るのにも、作曲をするにも、CeVIO AIを弄るにも音楽理論は必須!