DeepVocalで擬似的な連続音「VVCV音素」を実装する方法
必要なもの
UTAU用連続音音源(oto.ini付き)
DeepVocal Toolbox
「OTO→DVCFG簡易変換ツールVVCV.xlsm」(ちていこ様制作)
「VVCV用参考シンボルリスト.xlsx」(ちていこ様制作)
下準備
まず、適切な原音設定がなされた連続音用のoto.iniを用意し、以下の項目を満たしてないかチェックします。
・右ブランクの値が0以上
・固定範囲の値が0以下
・先行発声の値が0.02以下
・オーバーラップの値が先行発声の値以上
・先行発声の値が固定範囲の値以上
・固定範囲の値が右ブランク×-1の値以上
・左ブランクの値が65未満
もしある場合は、エラーが出るのでSetParamなどを用いて整備してください。
※このエクセルファイルでは、oto.iniの右ブランクの値がマイナス(=左ブランクからの相対値)の場合にのみ、正しく変換可能です。setParamを使用して、右ブランクの値をマイナスに変更してください。
VVCV音源制作
①まず、「OTO→DVCFG簡易変換ツールVVCV.xlsm」を開き、oto.iniの内容をすべてコピーした後、OTOシートのA1セルを選択、ペーストします。
②次に、音名欄に音階を入力して「実行」をクリックします。
※エクセルのマクロを有効にしないと動きません
③すると、「OTO→DVCFG簡易変換ツールVVCV.xlsm」の置いてあるファイルと同じ場所に「voice.dvcfg」ファイルが生成されるので、音源フォルダ中のwavファイルが置いてある場所に設置します
④次に、DeepVocal ToolBoxを開き、「Phonetic Dictionary」を開きます。
⑤「VVCV用参考シンボルリスト.xlsx」の各シートのデータをそれぞれのタブにコピペします
※現段階でデータがあるのは①~④のタブ/シートのみ
追記:バージョン0.81ををお持ちの方は、1番目のタブに以下のデータも入力してください(0.81m以降は修正されてるので必要なし)
a,a,a
i,i,i
u,u,u
e,e,e
o,o,o
n,n,n
⑥「Build Voice Config」を開き、「Wav Location」ボタンを押してdvcfgの置いてあるファイルを参照します
そして、「-a」「-i」「-u」「-e」「-o」「-n」をそれぞれ選択してCopyボタンを押しtて、「a」「i」「u」「e」「o」「n」とそれぞれハイフンがないエイリアスを作成してください。
⑦最後に、「BUild Voice Bank」を開き、「+」ボタンでdvcfgファイルが置いてある場所をすべて参照します。
「Model Symbols」に関しては上の選択肢にチェックを入れ、「Model File Location」ボタンをクリックし、適当な場所を指定します。
そして、「Build Voice Model Files」をクリックすると、音声モデル生成ログの記録場所を求められるので、適当な名前と場所を指定するとモデル生成が始まります。
結構長いので気長に待ちます。
モデル生成中、このようなエラーが出る場合は⑥に戻って原音を調整し直す(「2.PP」の位置を少し右に動かすと直る場合が多い)か、wavファイルを再録した上でモデル生成をやり直してください。
音程が不安定な場合、ビブラートが掛かっているwavだと失敗する確率が高いです。
※VVCV音源に関しては、その他の原因でエラーが出てくる確率が非常に少ないので(筆者に至っては出現率0%)余り気にしないでもよろしいです。
⑧モデル生成がすべて完了したら「Pitch Symbols」に仕様音階をコンマ「,」区切りで入力し、「Singer Name」に音源名(日本語も可能)を入力した後、「Voice Bank Location」を押して適当な場所を指定します。
そして、「Build Voice Bank」をクリックするとまたログの生成場所を求められるので適当に指定します。
⑨暫く待つと、音源作成が終了し、「SKC」「SKI」「voice.sksd」の3つのファイルが生成されるので、それらを1つのファイルにまとめて「C:Program Files (x86)DeepVocalsingers」に設置します。
これでVVCV形式で音源が使用できるようになります。
VVCV音素の使用法
こちらからどうぞ